断熱性で優れる自然素材

外の気温が室内に伝わらないように活用されているのが、断熱性に優れる自然素材を使った断熱材です。断熱性の高さで特に注目されているのがセルロースファイバーという断熱材で、おがくずや新聞紙やダンボールなどの木質系の原料を綿状に加工してから、硫酸アンモニウムなどを加えることで難燃性を高めています。ホウ酸などを加えることで防虫効果を高めたセルロースファイバーも人気が高く、充填工法で施工するために隙間を作らないのが利点です。フォレストボードや杉皮を使った断熱材は、コーンスターチで固めているために耐久性でも優れています。ウッドファイバーという針葉樹の間伐材は、フォレストボードよりも柔らかくて熱を通しにくいのが魅力です。

調湿性能にこだわって断熱材を選ぶ

自然素材で作られた断熱材は断熱性で優れるだけでなく、調湿性能で優れている点でも注目されています。ワインの栓として活用されているコルクを加工する際に、余った端材を利用して断熱材に加工した炭化コルクは、断熱性に優れるだけでなく湿気を吸い込む効果を持っているのが特徴です。防虫効果を持っているためにダニなどを寄せつけてしまう心配もなく、端材で作られているために環境にも配慮しているのですが、価格が少し高いというデメリットもあります。木材ではなく動物の毛を使った断熱材も、自然素材を活用している点で注目されており、特に評価が高いのが羊毛を加工して作られたウールブレスです。羊毛の調湿性能の高さが魅力的で、空気を溜め込むことによって断熱性を高めています。